子供の腰痛では分離症に注意!
子供の腰痛、特に小学生~中・高生の急性腰痛で注意すべきは「腰椎分離症」です。
ある研究では、12~15歳の腰痛は55.5%が腰椎分離症であったといわれています。
腰椎分離症とは椎弓と呼ばれる腰椎の後方部分にひびが入る疲労骨折です。症状としてはじっとしている時よりも動いた時に腰が痛くなり、体を反る時に痛くなる事が多いです。
当院では腰椎分離症の疑いがある場合、まずMRIを撮ります。初期の場合、X線のみでは診断ができないことが殆どです。MRIで腰椎分離症が確認できた場合は、さらにCTにて詳細に状態を評価します。近年は特殊な画像処理によってMRIのみで診断がつくケースも多くなりました。最終的には下記の写真のように重症度が把握でき、それに合わせて治療方針を決定していきます。
初期や進行期の場合は骨が癒合する事が期待できる為、その間はコルセットをしながらリハビリテーションを行っていきます。
終末期の場合は骨が癒合する可能性が低い為、疼痛緩和の為にリハビリテーションや薬物療法を行っていきます。
腰椎分離症は早期に受診し、初期の段階で骨癒合を目指した治療が重要です。
お子さんの腰が痛いと訴えがあった場合、腰椎分離症の可能性があるかもしれません。そのような場合は当院にご相談ください。